教育の本質

こんばんは僕です。

僕は家庭教師の会社で今働いているので、親御さんとよく会話する。

まず家庭教師の位置づけを簡単に言うと・・・

・学校で勉強についていけない子が、塾に入れさせられる

・塾でついていけなくて、個別指導の塾行くか、進研○ミを取る

・進研○ミがたまってしまい、辞める

・最後にマンツーマン指導の家庭教師を頼む

みたいな流れが一般的。場合によっては、「うちの子は集団塾じゃ合わないと思う」で家庭教師を頼むパターンもある。

家庭教師を頼むご家庭は、基本的に「勉強できない・嫌い」という子か、「親が心配性」ということが多い。要は「勉強しなさい！」という親がほとんど（親というかお母さんだけど）

色んな家庭の中に入ったが、８割ぐらいの家は子供とのコミュニケーションが全くうまくいっていないという印象がある。

わかったことは以下の３つだ。

①「勉強しなさい！」以外にも子供への押しつけが多い

②母親がヒステリック

③お金で子供の教育を決める

思春期の子供に「勉強しなさい！」というのが、いかに逆効果かは火をみるより明らかである。「〇〇しなさい」というしつけは、幼少期に終わらせておき、思春期に入ってきたら、何かを親の力で強制的にさせるのは難しいのが普通だろう。もし幼少期のときにそのしつけができていないのであれば、大人になってから本人が自分で気付くしかない。

そのことを理解していないお母さんがすごく多いことに、僕はいつも驚いている。

そしてそういうタイプのお母さんは例外無くヒステリックである。自分のことしか考えておらず、子供が本当にかわいそうになってくる。お父さんが引いているのも印象的だ。

僕は、本質的には、子供の自我がでてきたら、基本的に放任して育てた方がいいという考えなので、勉強に関しても機会は与えるが強制はしないという方針をとるつもりである。上記にあげたお母さんたちとは、根本的にスタンスが異なる。

だが僕も仕事なので、親と子のニーズに応える必要がある。この場合、「成績の向上」と「子供のやる気アップ」や「勉強の習慣付け」が主なニーズになる。

実は僕が一番腹が立つのは、３番目である。

まず大前提として、家庭内で処理しきれなかった教育上の問題を解決しようと思えば、当然お金がかかる。しかも家庭教師の場合マンツーマンである。もちろん財布と相談した上で決めれば良いのだが、普通の家庭教師は別に法外な金額ではない。相場は月に15,000円〜30,000円である。夏期講習などがあるわけではないので、年間のトータルでみれば塾とさほど変わらない。

家庭内で生じた教育上の問題を、外部のプロに投げるわけなのだが、思春期という人格形成に大きな影響を及ぼす時期に、お金を出し渋る親というのは一体どういうことかといつも思う。

誤解しないで欲しいのは、物理的にお金が出せない家や、ニーズが噛み合ない家は仕方がないし、先に述べたが、僕は本質的には子供の勉強も本人の自由意志でいいと思っている（余談だが、僕の家はすごく貧乏だったので、参考書も相当ぎりぎり買ってもらえたというレベルだった）

ただ、家庭教師を頼む親というのは、本人の意思と関係なしに「勉強をさせたい！」（これ重要）と考え、家庭教師を依頼している。その上でお金を出し渋る。

そんな親の姿を見たら、子供がどう思うかというのはこの人達は考えたことがあるのか？といつも考えてしまう。

僕は中学生の頃「もっと頭がよくなりたい」と親に伝え、親から「わかった。頑張ってね！お金のことは気にしなくていいから！」と言われ、一緒に参考書を選びに行ったとき涙が出るぐらい嬉しかったのを覚えている。

家の中で質の高い教育をするのに、お金はかからない。必要なのは親の教養だ。

その教養がない親が、子供に質の高い教育を受けさせるためには、お金がかかる。

その基本的な事を理解できていないことにすごく腹が立つのだ。

学校教育の問題、塾の問題、社会的な教育の問題、色々教育上の問題はあるが、「家庭教師」という側面から、「親の教育の質」というのが、根本的な原因であることが見えたような気がする。

それではまた！

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