制限されることの弊害を大人は理解すべき
こんばんは僕です。
先日まとめにこんな記事が上がっていた。
尾木ママも絶賛?日本の3周先をいってるオランダ式教育「イエナプラン」 - NAVER まとめ
尾木ママは別にどうでもいいのだが、オランダの「イエナプラン」に関する記事だ。
実は発祥はドイツなのだが、世界に知られるほど有名にしたのはオランダである。日本にも日本イエナプラン教育協会という団体があり、「イエナプラン」の普及に努めている。
イエナプランは「20の原則」から成り立っている。
全部読むと長いのでざっくり言うと、「個人個人の個性を大事にし、実行・経験をベースにした、自主性を高める教育方針」という感じ。
子供たちの間で、上級生が下級生に勉強を教えるようなしくみがあったり、自分たちで学習計画を立てたりできるしくみがあるのだが、大事なことは、「誰も勉強を強制されていない」ということだ。ここを勘違いすると、日本の教育現場は改善されない。教育現場というのは、何も学校だけではない。会社もそうだ。「強制されている状態」というのは、付加価値を生み出せる状態ではないのである。刑務所の中にいるのと同じだ。刑務所の中に入っている人たちは、程度の違いはあれど、早く出所したいと考える人が多い。そのためにどうすればいいか?
これは「黙って言われたことに従う」とか「いざこざを起こさない」という考えが一番正しいことになる。黙々と言われたように動き、自分が減点されるようなことをしないという完全な思考停止状態に入るのが、本人も楽だし、最重要項目である「早く出所する」という目的に最短で近づく方法なのだ。
これは多くの会社で働く人、規則の厳しい学校で学ぶ人が行き着く最も合理的な考え方だ。だがそれでは誰も得をしないことは明らかである。
生産性はあがらないし、やってて楽しくないし、会社にも自分にもメリットがない。
自主性がないというのは、何も本人のせいとは限らないのである。
このイエナプランの「自主性を育てる」ということは、多くの日本人が学ぶべき示唆に富んでいる。企業で働くことでの過労死、鬱、自殺も「自分で選択し、自分で考えて行動している」限り、あまり起こりえないことなのである。
日本の教育現場を皮切りに、会社の教育現場もオランダのような考え方をうまく取りれていって欲しいものである。
それではまた!
オランダの個別教育はなぜ成功したのか イエナプラン教育に学ぶ
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