宇宙兄弟に見る「夢」の考え
こんばんは。僕です。
僕は、学生を終えてから某大手飲料会社に就職して一年足らずで辞めているのだけど、辞めるときに背中を押してくれたものの一つが漫画「宇宙兄弟」。
といっても僕が影響を受けたのは、ムッタが宇宙飛行士になるまで。
宇宙兄弟のあらすじとしては、子供のときに、主人公の南波六太と弟の日々人が「ともに宇宙飛行士になろう!」と約束。それから19年後に、弟の日々人は宇宙飛行士になるという夢を叶うが、兄のムッタは勤めていた大手自動車デザインの会社をクビになってしまう。だが、日々人が母親に頼み、宇宙飛行士選抜試験の書類を送り、見事ムッタは書類審査を通過。「どうせ俺には無理だろ…」とか思いながら、試練を乗り越えて行く・・・
宇宙飛行士になったあとのストーリー展開は、今回の記事とはあんまり関係がないので、今回は省略。
初期のムッタは、夢破れた典型的な日本人として描かれている。
誰でも子供の頃は、「大きくなったらサッカー選手になる!」「僕は野球選手!」とかそれぞれに大きく純粋な夢を持っていたと思う。
それがいつしか「プロ野球選手とか実際一握りしか無理だろ」という考えに徐々になっていき、自分が選択可能な進路を選ぶに至る。
「こんなはずじゃなかったんだけどな・・・」という思いを抱きながら、「仕方ない」と自分を納得させながら、毎日を過ごす。
そんなときに「自分のかつての夢」を呼び起こしてくれる存在。
それがこの宇宙兄弟では、弟である日々人であり、天文学者であるシャロンだ。
「こんなはずじゃなかった・・・」と思いながら勤めている職場をクビになり、今まで喪失してきた自信を少しずつまわりに助けられながら取り戻していき、宇宙飛行士という子供の頃の夢を叶える。
こんなシーンがある。
ムッタが二次試験の結果を待っているときに、前にいた会社をクビになった理由が、上司への暴力であったことがJAXAに伝わり、不合格の危機に陥る。
JAXAにその事実が伝わってしまったことを知った、ムッタとヒビトの会話のシーンだ。
ム「どうせ、この先わかることだから先に言っておく。92%俺落ちた。日本に帰ったら別の仕事探すわ。次の選抜試験だって、何年後にあんのかもわかんねーし。」
ヒ「何言ってんだよ。通知もまだ来てないんだろ?」
ム「昔JAXAであの・・・髪がフサフサしてた人が言ってたろ。『宇宙飛行士になるには、強い運も必要』だってな。俺には運はないんだ。」
ヒ「なんでそう言い切れんだよ。」
ム「俺はドーハの悲劇(※)生まれだからな。日本中のため息とともに生まれた身だ。
その時点で勝利なき人生って決まってんだよ。」
ヒ「はあ〜〜〜〜〜またそれかよ。何かある度ドーハのせいにして、くだらねえ。ムッちゃんはあれか?世界中に何万人といるドーハの悲劇生まれの人達は、誰一人夢が叶わないって言うのかよ。」
ム「ん・・・」
ヒ「宇宙行くの夢なんだろ。諦めんなよ。もし諦め切れるんなら、そんなもん夢じゃねえ。」
ム(くそ・・・っ。お前は夢を叶えたからそんなことスラっと言えるんだよ、バカヤロウ。誰でも同じと思うなよ。)
その後風呂場にて
ム(あ〜〜〜情けねえ・・・!俺が言うはずだった。兄として弟のためにいつか言ってやるはずだった。
『お前の夢は叶うよ日々人。諦めんなよ。』
俺は・・・・・そんな兄貴に・・・!)
この一連のムッタの言動に共感する方は多いのでは?
この日々人を弟ではなく、自分のまわりで夢に向かって突っ走っている人に置き換えてみると、しっくりくると思う。
このシーンを見て「グサッ」と来ない人は、あまりこの先を読んでも意味はないがw
ほとんどの大人たちは、自分自身がムッタのような思いを抱いていることをわかっているはずなのに、行動を起こせず現実に妥協し、やりたいこともあきらめ、普通の社会人になっていく。
「諦める」という結論は、「なんらかの行動を起こす前」に出てしまう事がほとんどだ。
だったらとりあえずやれるだけのことをやって、無理だったらそのときに考えようというのが、一番フットワークも軽く心身にも良いような気がしたのだ。
僕はその過程を見て、少なくとも社畜はごめんだし、自分のやりたいこと以外で仕事をするのは本当に嫌だと考えた。
今はまだその途中だが、悶々と現在の状況に悩んでいた頃と比べると、はるかに気持ちのいい状態だ。
そんなきっかけを与えてくれた、自分の人生をがらっと変えた漫画「宇宙兄弟」
とくに30手前ぐらいの、社畜男性におすすめですw
それではまた!
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